設計:大塚誠+デザインワークス
メディア:商店建築9712
照明計画は1Fの連続したチューブをどのように光を構成するかに注意がそそがれた。
基本的にチューブ部(床、壁、天井)には照明器具をいっさい配置していない。
そのかわりに、チューブの端部、ファサードサッシの室内側に十字型に蛍光灯を配置し、空間のあかりを取っている。
この建物は西側に前面道路、南側に集合住宅へのアプローチ歩道、東・北側に駐車場という四方がオープンになった敷地に計画された。そのためファサードを明確にせず、見る者の視線は焦点が流れていく。1階事務室はアプローチ歩道にオープンな構成を避け、東西両端に開口部を設けた。また、円筒状の階段室は唯一開放可能な天井面を全面天窓とし、2階休憩室は構造上の理由により南北両端を開口部とした。このような3本のチューブにより構成され、それらは微妙な接点をもって曖昧に連続するひとつの空間となり、単純な構成の中に多様な場を生み出している。
(大塚誠)