設計:SAKO建筑設計工社
メディア:plus0408
皮張りのインテリアに対して必要な箇所に必要な光を配置し、
また演出的な壁面にはそれを強調するような光を配置した。
南大門は昼間の露店と夜間の卸問屋が同居した24時間稼働している街だ。オリジナルとイミテーション、リアルとフェイクの混在。大量の完成品とそれらの部品の密集。南大門のファッション性はそういう中で醸成され、そして先端のものに敏感に反応している。
「南大門センターコース」は南大門の中心的な場所であるMESAの中にあり、服やバックやアクセサリーなどのファッション製品の製作・買い付けを行い、それを日本に輸出する会社である。インテリアには人工皮革を多用した。エントランスの壁・天井やワークスペースとミーティングルームのシェルフ・テーブル・デスク・チェア・ロールブラインドなど、至る所に革が使用されている。インテリアの要素にファッションの要素を取り込み、それらの境界を曖昧にしている。会社の性格と場所の固有性を最大限に引き出すこと。それが白くて軽いオフィスインテリアデザインへのオルタナティブではないかと考えている。
(さこけいいちろう「plus」8月号より抜粋)