2025年度 グッドデザイン賞
ウッドデザイン賞2024「奨励賞(審査委員長賞)
第35回 AACA賞「芦原義信賞」(2025年)
第35回 BELCA賞「ベストリフォーム部門」(2025年)
iF DESIGN AWARD(ドイツ)(2025年)
兵庫県人間サイズのまちづくり賞「知事賞」(2024年)
サーキュラーデザインビルド®初のプロジェクト
築35年の建物を壊さず、不要な部分を「減築」し、必要な部分を「増築」することで、既存建物の価値を次世代へつなぐ再生プロジェクト。
健全な既存躯体を活用し、再利用・再生可能な材料や解体しやすい構法を採用することで、建設時のCO₂排出量を新築比で約70%削減。建物や地域に残る資源と記憶を活かしながら、使いやすさ、環境性能、将来の更新性を高めた「サーキュラーデザインビルド」の実践例である。
トイレでは光源の種類によってどのように空間が変わるかシミュレーションを行った。
一部ブラケット照明は今まであった器具をリニューアルした。
人の気配が、まちへ染み出すあかり
夜間は、気積の大きな空間全体を均一に明るくするのではなく、人が働き、集い、語らう場所に小さなあかりを点在させる照明計画とした。卓上ライトやスタンドライトなどのタスク照明を中心に構成することで、一人ひとりの居場所と活動を柔らかく浮かび上がらせている。照明は可動式とし、日々の働き方や共創スペースの多様な使われ方に応じて、位置や明るさを調整できるようにした。必要な場所に必要な分だけ光を届けることで、落ち着きのある光環境と省エネルギー性を両立している。
室内に点在するあかりは、大きな開口部や大庇の下を通して外部へ穏やかに広がり、建物の中で続く人の営みをまちへ伝える。外から見たときにも、人の姿や動き、活動の重なりが柔らかな光の濃淡として感じられ、夜のまちに建物の存在と安心感を生み出している。建物を強く照らして際立たせるのではなく、人の気配そのものを風景としてまちに染み出させることで、内部と外部、働く人と地域の人々を緩やかにつなぐ「あかり」を目指した。