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北京フェリシモ-生活提案店-(2004/中国北京)

設計:SAKO建筑設計工社
メディア:新建築0409、文化0410

JCDデザイン賞優秀賞2002

「シーズンやそのときどきの時代の気分によって商品の構成が変わるお店にしたいんです。」
施主から最初に聞いた話だった。ならば状況に合わせてフレキシブルに対応できるようなシステム家具を使ってはどうだう。400×400×400の箱と400×800×400の箱、この2つを基本単位とした「Cubic Furniture」を考案した。キューブの4面に穴を開けた。これが「Cubic Furniture」の味噌。縦・横の自由な連結ができる。梁のように飛ばすこともできる。鏡やサインも固定できるし、照明の電源も引っ張ってこられる。パイプを渡すだけでハンガーにもなる。陳列棚、テーブル、イス、レジカウンターなどインテリアに必要とされる家具はすべて「Cubic Furniture」でつくった。 シミュレーションには1/40の模型を用いた。1cm立方の基本単位を組み合わせていろんなかたちの家具をつくってみる。これが結構面白い。気づけばみんな黙々とやっていた。そして現場には工場から900個のキューブが搬入されいよいよ実施が始まった。1/1スケールになるとまた違ったアイデアが浮かぶ。今度はワイワイ、ガヤガヤと。アドリブでデザインをしてゆく。
天井のネオン照明は夜間のガラス面の反射により無数に反復して見える。均質な光に包まれるキューブの森。 「シンプルなシステムから生み出される多様性」今こんなことを考えている。
(迫 慶一郎)

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